収納をたくさん作ったのに「使いにくい」と感じた人が、住み始めてから気づく動線と配置のズレ

スマイバディ編集部 読了 7分
玄関収納に上着をしまう女性の手元。使う場所と収納場所が合った動線の好例
収納は「置く場所」より「しまう場所」で決まる(※イメージ)
この記事の結論

収納の量より「配置」が片づかない原因になりやすい。使う場所と収納場所のズレ=動線のズレを理解し、帰宅・朝支度・洗濯・料理の4シーンを軸に収納位置を決めることが後悔を防ぐ出発点になる。

要点

  • 収納が片づかない主因は量の不足ではなく「使う場所と収納場所のズレ(動線のズレ)」にある
  • 帰宅・朝支度・洗濯・料理の4シーンで動線上に収納を配置することで、自然と片づく間取りになりやすい
  • 打ち合わせ前に「帰宅後の行動」「出しっぱなしのもの」「家族それぞれの動線」を書き出しておくと提案の精度が上がる

収納をたくさん作ったのに、なぜか部屋が片づかない理由

「収納はたっぷり作ったはずなのに、なぜかリビングが散らかっている」——そんな声は、家を建てた方からよく聞かれます。実は、収納の「量」より「配置」に問題の根があることが多く、住み始めてから収納の使い勝手に違和感を覚えるケースは少なくないとされています。これから家を建てる方には、ぜひ早めに知っておいていただきたいことです。

「収納は多いほど安心」という直感は、決して間違いではありません。ただ、量を増やすだけでは解決しないケースがあり、その原因のほとんどは「使う場所と収納場所のズレ」にあります。

ここで「動線」という言葉が出てきます。難しく聞こえるかもしれませんが、要は「生活の中で人が自然に通る道すじ」のことです。たとえば、広いウォークインクローゼット(歩いて入れる大型収納)を設けたのに、帰宅後のコートがリビングのソファに掛かったまま——という光景、思い当たりませんか。これは意志の問題ではなく、「収納が動線の外にある」という間取りの構造から生まれる現象です。この記事では、その「ズレ」をどう読み解き、打ち合わせの前に何を準備できるかをご一緒に考えていきます。


生活の場面で見る「動線と収納のズレ」――帰宅・朝支度・洗濯・料理の4シーン

動線と収納のズレは、日常の4つの場面に特に現れやすいとされています。それぞれ見ていきましょう。

【帰宅シーン】玄関からクローゼットまでが遠い

玄関から寝室のウォークインクローゼットまで距離がある間取りでは、コートやバッグがリビングのソファに「一時置き」されやすくなります。残暑が続く時期でも、羽織りものやバッグの定位置がないと、帰宅後すぐに散らかりが始まります。

玄関のすぐそばに、コートやバッグをしまえるスペースがあると、動線上に自然と収まりやすいといわれています。「玄関土間収納」や「シューズクローク」と呼ばれるスペースがその代表例です。

【朝支度シーン】洗面室と収納が別の部屋にある

洗面室で顔を洗い、着替えのために別の部屋へ移動して下着やタオルを取ってくる——この「移動」が毎朝の小さなストレスになります。洗面室の中、またはすぐ隣に取り出しやすい棚を設けると、移動ゼロで朝の支度が完結する動線になるという考え方があります。

【洗濯シーン】「洗う・干す・しまう」の三点が離れている

洗濯機置き場・干し場・収納の三点が離れていると、畳んだ洗濯物がテーブルや椅子の上に「一時置き」のまま定着しやすくなります。「ランドリールーム」(洗濯専用のスペース)や洗面室内に収納を設けて、「洗う・干す・しまう」を近いところで完結させる間取りの考え方が、近年注目されています。

【料理シーン】パントリーが遠い・使いにくい

パントリー(食品や調理道具を収納する棚や小部屋)がキッチンから遠かったり、棚の奥行きが深すぎて奥のものが見えなかったりすると、次第に使わなくなることがあります。奥行きを抑えた浅めの棚を複数段設けると取り出しやすいとされており、「何がどこにあるか一目でわかる」状態をつくりやすくなります。


この4つのシーンに共通しているのは、「収納は行動の途中にある」という考え方です。しまいたいものが生まれる場所のそばに収納があってはじめて、人は自然と片づけられます。次は、その「そば」をどう設計するかの目安をご紹介します。


「奥行き・幅・高さ」の目安を知ると、打ち合わせの会話が変わる

収納の使い勝手は、寸法(サイズ)と深く関わっています。いくつかの考え方を知っておくだけで、工務店との打ち合わせがずっと具体的になります。

よく使われる寸法の考え方(住宅設計の現場で広く参照されている目安)

  • ウォークインクローゼットの通路幅:体が無理なく動かせる幅の確保が大切とされています。一般的には60cm以上を目安にすることが多いとされていますが、荷物の出し入れのしやすさを考えると80cm前後を確保できると余裕が生まれやすいといわれています。
  • ハンガーパイプの奥行き:洋服の肩幅に合わせた奥行きを確保するのが一般的とされており、55〜60cm程度が目安として参照されることが多いとされています。
  • よく使うものを置く棚の高さ:屈まず・背伸びせず取り出せる高さの範囲は「ゴールデンゾーン」と呼ばれ、使いやすさの基準としてよく参照されます。

これらはあくまで目安であり、身長や使い方によって調整が必要です。「私は背が低めなので、棚の高さを少し下げたい」といった一言が言えるだけで、プランの精度がぐっと上がります。

また、ウォークインクローゼットはI型(一列)・L型(二面)・U型(三面)など形状の選び方によって、同じ広さでも使いやすさが大きく変わります。そして何より、広さや形状を決める前に「どこに配置するか」——つまり動線上の位置が先に来ます。

まずは「自分がよく使うもの・しまいたいもの・服の量」を紙に書き出してみてください。それだけで、打ち合わせの言葉がずいぶん具体的になります。


打ち合わせ前に「自分の動線を言葉にする」ことが、収納計画の出発点になる

工務店との打ち合わせで収納の希望を伝えるとき、多くの方が「収納を多めにしてほしい」「ウォークインクローゼットが欲しい」という伝え方をされます。出発点としては十分です。ただ、そこからもう一歩進んで「動線を言葉にする」ことができると、提案の質がぐっと変わります。

「動線を言葉にする」とは、たとえばこんなことです。

  • 朝起きてから家を出るまでに、何回部屋を移動しているか
  • 帰宅後、最初に置くものはどこに置いているか
  • 週に何回洗濯をして、どこで干しているか

これを「話せる状態」にしておくことが、収納計画の出発点になります。

とはいえ、打ち合わせの場では時間的なプレッシャーもあり、動線の整理まで話が及ばないことも少なくありません。「何から話せばいいかわからない」「要望がうまくまとまっていない」——そう感じるのは、初めて家を建てる方にとってごく自然なことです。準備ができていると、工務店側も「この場所にこのサイズの収納を」という提案がしやすくなります。伝える側と受け取る側、両方にとって打ち合わせが実りあるものになりやすい——それが「言葉にする」準備の価値です。


スマイバディが「要望の整理」から始める理由

スマイバディでは、工務店との打ち合わせが始まる前に、LINEを通じたヒアリングで要望・生活パターン・気になっていることを一緒に整理する仕組みを設けています。

ヒアリングで整理された内容は、来場前に工務店へ共有されます。そのため、初回の打ち合わせから「収納をどこに・どんな形で」という具体的な話を進めやすい状態でスタートできます。「何を伝えればいいかわからない」という段階からでも、LINEでのやりとりを通じて一緒に整理していきますので、まずは気軽にご連絡ください。

また、スマイバディに加盟している工務店に対しては、明確な費用体系を設けています。詳しくは料金ページをご覧ください。

「動線と収納の話、まだ何も考えていない」という方も、今から要望を整理しておくことで、打ち合わせをずっとスムーズに進めやすくなります。


収納の後悔を防ぐために、今日からできる三つの準備

最後に、今日からすぐに始められる準備を三つご紹介します。難しいことは何もありません。

準備1:「帰宅後の行動」を書き出す

玄関に入ってから30分の行動を、順番にメモしてみてください。「バッグを置く→コートを脱ぐ→手を洗う→着替える」といった流れを書き出すだけで、「どこに収納があれば自然に片づくか」が見えやすくなります。

準備2:「出しっぱなしになっているもの」を書き出す

今の住まいで、つい出しっぱなしになっているものをリストにしてみてください。それは「本当は近くに収納が必要なもの」のリストでもあります。出しっぱなしを責めるのではなく、「そこに収納がなかっただけ」と捉え直すと、新しい家での配置のヒントになります。

準備3:家族それぞれの動線を分けて考える

子どもの帰宅後の動線、パートナーの朝支度の動線——複数人の行動が重なる場所に収納を集中させると、家族全員が使いやすい間取りに近づきやすいとされています。「誰がどこを通るか」を家族で話し合ってみるだけで、打ち合わせの材料がぐっと増えます。


この三つの準備は、スマイバディのLINEヒアリングで一緒に整理することもできます。「うまく言葉にできない」という段階からでも、やりとりを通じて少しずつ形にしていきますので、ぜひ気軽にご相談ください。収納の後悔は、準備の積み重ねで防ぎやすくなります。一歩ずつ、一緒に進めていきましょう。


収納や間取りについてご不明な点があれば、スマイバディのLINEヒアリングからお気軽にどうぞ。要望の整理から、一緒にお手伝いします。

よくある質問

Q. ウォークインクローゼットと普通のクローゼットは、どちらが使いやすいですか?

A. どちらが優れているということはなく、配置と使い方によって変わります。ウォークインクローゼット(歩いて入れる大型収納)は収納量を一か所にまとめやすい反面、動線から外れた場所にあると使われにくくなることがあります。一方、各部屋に設けるクローゼットは使う場所のそばに置けるため、動線上に収まりやすい場合があります。「広さ」より「どこに置くか」を先に考えることが、使いやすさの出発点になります。

Q. 収納の希望を工務店に伝えるとき、図面を用意しておく必要がありますか?

A. 図面は必要ありません。「帰宅後にコートをどこに掛けているか」「洗濯物をどこで畳んでいるか」といった日常の行動を言葉で話せると、工務店側も具体的な提案がしやすくなります。スマイバディのLINEヒアリングでは、そうした行動パターンの整理から一緒に始めますので、準備が整っていない段階でもお声がけください。

まず、試してみる

ご希望の優先順位、一緒に整理しませんか。

LINEでのやりとりから始められます。工務店さんには、整理したご要望をこちらからお伝えします。

よくある質問

ウォークインクローゼットと普通のクローゼットは、どちらが使いやすいですか?
どちらが優れているということはなく、配置と使い方によって変わります。ウォークインクローゼットは収納量をまとめやすい反面、動線から外れると使われにくくなることがあります。「広さ」より「どこに置くか」を先に考えることが使いやすさの出発点です。
収納の希望を工務店に伝えるとき、図面を用意しておく必要がありますか?
図面は必要ありません。「帰宅後にコートをどこに掛けているか」「洗濯物をどこで畳んでいるか」といった日常の行動を言葉で話せると、工務店側も具体的な提案がしやすくなります。